薬剤師が教える!頭痛の原因と効果的な対策

薬剤師として

実は数年前片頭痛に悩まされた時期が。

自分の覚書としてまとめてみました。

片頭痛と通常の頭痛(緊張型頭痛)の違い

片頭痛の特徴

  • 痛み:ズキズキと脈打つような痛みが頭の片側、または両側に生じることが多い
  • 痛みの強さ:中程度から強い痛みで、日常生活に支障をきたすことがある
  • 症状:吐き気、嘔吐、光や音への過敏さ(光や音がつらいと感じる)などが伴いやすい
  • 持続時間:数時間から数日続くこともある
  • 原因:ストレス、ホルモンの変化、特定の食べ物、睡眠不足などがきっかけになることが多い

通常の頭痛(緊張型頭痛)の特徴

  • 痛み:頭の周りや後頭部に重く締め付けられるような鈍い痛みが多い
  • 痛みの強さ:軽度から中程度で、片頭痛ほど生活に支障をきたさないことが多い
  • 症状:吐き気や光・音への過敏さはあまりない
  • 持続時間:30分から数時間、時には1日中続くこともある
  • 原因:長時間の姿勢の悪さ、目の疲れ、肩や首の筋肉の緊張などが主な原因

頭痛に効く薬は?

アセトアミノフェンやNSAIDs(ロキソニンなど)

  • 効果:痛みを抑える効果があり、頭痛を和らげるのに広く使われています。片頭痛や緊張型頭痛のどちらにも効果が期待されます。
  • 特徴:胃に負担がかかることがあるため、空腹時の服用は避け、胃の弱い方は注意が必要です。

トリプタン系(アマージ、イミグラン、ゾーミック、レルパックスなど)

  • 効果片頭痛のために開発された薬で、セロトニンに働きかけ、頭の血管を収縮させて痛みを緩和します。片頭痛の痛みや吐き気を和らげるのに効果的です。
  • 特徴:片頭痛の発作が起きた際にのみ服用する薬です。予防的には使用しませんが、即効性があり、痛みが出始めた初期段階での服用が効果的です。

釣藤散(ちょうとうさん)

  • 適応:片頭痛や緊張型頭痛によく使われます。
  • 効果:血流を改善し、筋肉の緊張を和らげることで頭痛を抑える効果があります。ストレスによる緊張や頭痛が続いている方に適しています。

呉茱萸湯(ごしゅゆとう)

  • 適応:特に片頭痛に効果が期待されます。
  • 効果:体を温め、血行を良くすることで片頭痛を緩和する効果が期待されます。特に、冷えからくる片頭痛や、吐き気や寒気を伴う片頭痛に適しています。

五苓散(ごれいさん)

  • 適応:水分代謝の乱れによる頭痛やむくみに効果が期待されます。
  • 効果:体の余分な水分を排出し、水分バランスを整えることで頭痛を改善します。頭が重く感じる方や、飲み過ぎによる二日酔いの頭痛にも効果的です。気圧の変化による天気痛にも効果的

加味逍遙散(かみしょうようさん)

  • 適応:緊張型頭痛に使われることが多いです。
  • 効果:気の巡りを良くし、ストレスや不安などの精神的な緊張からくる頭痛を和らげます。イライラや不安、肩こりがある方に適しています。特に女性の更年期の症状改善にも使われます

薬以外での対処法は?

温める?冷やす?

  • 緊張型頭痛の場合:首や肩の筋肉が緊張していることが多いため、温めることで血流を良くし、こりをほぐします。温かいタオルやホットパックを首や肩に当てたり、温かいシャワーやお風呂にゆっくり入るのも効果的です。
  • 片頭痛の場合:血管が拡張して痛みを感じていることが多いため、冷やすことで痛みを和らげます。冷たいタオルや冷えピタをこめかみや額に当てるのがおすすめです。

リラックスしてストレス軽減する

ストレスは頭痛の大きな引き金の一つです。アロマテラピーやヨガなどを取り入れ、心と体をリラックスさせる時間を作ると良いでしょう。深呼吸をするだけでも効果があります。リラクゼーション法を習慣にすることで、頭痛が起こりにくくなることもあります。

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マッサージをする

首や肩、こめかみをやさしくマッサージすることで筋肉の緊張を和らげ、血流を促進します。頭皮や耳たぶを軽く指圧するのも効果的です。あまり強く押さず、やさしく揉みほぐすように行うのがポイントです。

カフェインを適度に摂取

カフェインは血管を収縮させる作用があり、片頭痛の初期段階で少量を摂取すると痛みが軽減されることがあります。しかし、カフェインを過剰に摂取すると逆効果となる場合があるため、摂取量を控えめにすることが重要です。

規則正しい睡眠と食事

睡眠不足や不規則な食事も頭痛の原因になります。毎日同じ時間に寝起きし、バランスの良い食事を心がけましょう。片頭痛は低血糖によっても引き起こされることがあるので、特に朝食を抜かないように気をつけると良いです。

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水分をこまめに摂取

脱水も頭痛の原因になるため、こまめに水分を摂るよう心がけましょう。水分不足は血流に影響し、特に運動や入浴後はしっかりと水分補給を行いましょう。

目を休ませる

目の疲れは緊張型頭痛の原因にもなるため、パソコンやスマホを長時間見る際は、定期的に画面から目を離して遠くを眺めたり、目をつぶって休ませましょう。また、ブルーライトカットメガネを使うのも効果的です。

姿勢を整える

悪い姿勢は首や肩の筋肉に負担をかけ、緊張型頭痛の原因になります。デスクワーク中には定期的に姿勢を見直し、肩や首をリラックスさせましょう。長時間同じ姿勢を続けないよう、1時間に1度は軽く体を動かしたり、肩や首を回してほぐすことが大切です。

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受診する目安

  • 突然の激しい頭痛 – 今まで経験したことがない強い痛み。
  • 頭痛が徐々に悪化 – 時間とともに痛みが増す。
  • 片側だけの頭痛 – 片方の頭だけが強く痛む。
  • 視覚や運動の異常 – 視力や手足に異常が出る場合。
  • 発熱や首のこわばり – 発熱や首の痛みが伴う頭痛。
  • 日常生活に支障をきたす頭痛 – 頭痛が頻繁に起きて生活に支障をきたす。
  • 吐き気や嘔吐を伴う – 頭痛とともに吐き気や嘔吐が続く。
  • 50歳以上で初めての頭痛 – 高齢で初めて頭痛が起きた場合。
  • 頭部外傷後の頭痛 – 頭をぶつけた後に頭痛が続く。
  • 薬が効かない、効き目が弱い – 頭痛薬が効かなくなった場合。

これらの症状がある場合は、早めに病院を受診しましょう!

まとめ

頭痛の原因は多岐にわたります。片頭痛や緊張型頭痛が同時に起こる人もいるため、間違った治療法では症状を悪化させてしまうこともあります。自分の頭痛の原因を理解することが重要です。

しかし、何か不安な症状がある場合は、早めに医師の診察を受けることをお勧めします。

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